随分前になりますが不動産投資の授業で当時の講師がこんなことを言っていました。

「自分はブルックリン・マンハッタンの多くのコンドユニットやタウンハウスを投資物件として持っていて投資家としてはそこそこ成功しているが、いまだに30年前に購入したJFK近くの小さなアパートに住んでいる」

確か、収入の上昇にあわせて支出を上昇させないという話をしていた時の例だったと思います。

さらに彼は、「あのウォーレン・バフェットも半世紀前に3万ドルで買った家に、長者番付に名前が載るようになった今もまだ住んでいるんだ」と言っていたのですが・・・実はこれは本当の話です。

資産額が4兆円近いウォーレン・バフェットですが、年収は800万円程度であり、現在もネブラスカ州のオマハという町に、若かりし頃約3万ドル(1ドル80円で240万円)で購入した家に住んでいます。資産総額と実際の生活の質素さのを比べたら、そのギャップは間違いなく世界一でしょう。

そんなウォーレン・バフェットが米国の不動産についてコメントしています。

シアトルタイムズの記事:Warren Buffett is betting on housing

世界一の投資家が言うことですから聞く耳を持つ向きも、持たない向きもあるわけですが、「米国不動産の価値がまたあがるよ」という話しを、while ‘doubling-up’ may be the initial reaction of some during a recession, living with in-laws can quickly lose its allure という冗句とも本気とも取れない話しを交えながらしています。

実際、記事の後半にもあるように新築物件の供給量減とより在庫の量が次第に吸収(販売)されているのは事実であり、自然と不動産価格の上昇が起こってきているわけです。

さらにニューヨークの不動産においては、これに加えて世界中から購入者が集まるというマーケットの特殊性が拍車をかけている状態であり、その傾向は昨年末から顕著になりつつある状況です。

ところで面白いのは、ウォーレン・バフェット自身も彼の投資会社であるBerkshire Hathawayも不動産投資はビジネスの対象にしていないということ(少なくともボクの知る限りではですが)。彼のビジネスのメインはもっぱら保険・再保険・および事業投資です。

ハイテクやITのような複雑で変化の激しい分野には投資しないことを公言するウォーレン・バフェットにとって、不動産というのはローテクでわかりやすい世界だと思うのですが・・・もしかしたら彼にとって不動産というのは単純すぎる投資対象なのでしょうか。