以前もレンタルアパートの賃料の上昇が天井知らずになっていることについて書きましたが、これはランドロード(大家)が賃料を自由に決めることが出来るいわゆるフリーマーケットと言われる一般賃貸アパートをさしてのことでした。

ご存知の方も多いと思いますが、NYCにはこのフリーマーケットのほかに、Rent Stabilized (レント・スタビライズド)と呼ばれる、レント上昇率の上限が法律で決められているアパートが存在します。

このほかにもレント上昇率に規制が設けられているという意味では、Rent Controlled アパートメントというものがありますが、こちらは新たに探して入居できるタイプのものではありませんので今回の話しからは割愛します。

これらのユニットは当然レントが低い上、リース更新時のレント上昇率も一般のアパートと比べ圧倒的に低いため、一度入居すると退去するひとは少なく、見つけるのは至難の業ではありますが、NYCにはこのようなアパートが約9万ユニットあります。

このRent Stabilizedのユニットですが、昨年まではアパートの賃料上昇率は1年リースの場合で2%(つまり家賃が$1500ドルの場合、更新後の家賃は$1530ドル)と定められていたのですが、6月末にあった改訂で、今年の10月1日以降、来年の9月末日までの間に更新されるRent Stabilized アパートの賃料上昇率は、1年リースの場合で4%、2年リースの場合7.75%と決まりました。

つまり$1500ドルのアパートの場合$1560ドルになるということになります。

これは、$1500ドルだった賃料が1800ドルに・・・などという一般のアパートの話しを考えれば圧倒的に低いわけですし、そもそもRent Stabilized アパートはベースレント自体が低いことを考えると、それよりはるかに家賃の高い一般のレンタルアパートに住んでいる人からみたら、まだまだ羨ましい話しではありますが、それでも上昇率が昨年の倍になったというのは大きなトレンドの変化であり、NYCの景気変化を反映した結果であり、大きな変化です。

ちなみに「契約更新時にレントがこんなに上がったんですがこれは違法ではないんでしょうか?」というご質問を受けますが、残念ながらRent Stabilized などの賃料上昇率が法律で規制されているアパート以外では、レントを幾ら上げるのも、下げるのもランドロード次第であり違法ではありません。

Rent Stabilizedアパートの家賃上昇率が上がったことを受け、一般レントの上昇率も更に上がることも予想され、ランドロードにとって物件賃貸はビジネスである以上仕方のないことですが、テナントにとっては頭の痛い話しといえます。

ちなみに自分自身のユニット(ビル自体ではなくユニットごとです)がRent Stabilized かどうかはNY State Division of Housing and Community Renewal に直接問い合わせるのが確実です。