ようやく春節を迎え午年となりました。それにしても今年のニューヨークは、連日の雪、雪、雪・・・。

ただ今日は少し温かく気持ちのいい一日で、ニューヨーク中の並木の枝に、まるで綿の花が咲いたように雪が残っているのが何ともいえない美しさでした。

さて、ニューヨークの不動産マーケットもいよいよ春の不動産シーズンを間近に控え、バイヤーもセラーもいよいよ動きが活発になってきた感がありますが、今日は少しモーゲージのお話です。

モーゲージ(住宅ローン)というのは、つまり家を購入するために金融機関からお金を借りるわけですから、借り先を誰にするか選ぶ必要があります。

よくあるのは「既に付き合いのある銀行」という話しです。

毎月の給与を振り込んでいたり、セービングアカウントや資産運用のためのアカウントを持っているつながりから、「付き合いのある銀行」を選ぶという話しがでるのはごく自然な成り行きです。

しかし、ことモーゲージのための銀行選びに関しては注意が必要です。

というのもモーゲージの銀行選びを失敗したために購入の話しが御破算になることや、数ヶ月以上も購入プロセスが滞ることはよくあることだからです。

特に2009年以降、Appraisal(金融機関による貸付金額確定のための物件査定)の仕組みが大きく変わり、このことに対応できている銀行とそうでない銀行が生まれてしまったことが現在のモーゲージプロセスによる問題の大半を占めています。

簡単に言えば、物件のマーケットバリューや販売価格より、かなり低い価格で査定価格が出される場合の多くは、このAppraisal の仕組みがうまくいっていないことに起因し、結果としてバイヤーは余計な現金出費を強いられることになるわけです。

このAppraisal についての現状と問題点は非常に複雑なのでここでは割愛しますが、非常に重要である上、よく知る大手の金融機関のいくつかはこの理由で悪評を得ているためクライアントの方にはモーゲージ金融機関を選ぶ際に詳細をご説明差し上げています。

手元現金に余裕があれば問題ありませんが、そうでない場合には最悪物件購入をあきらめざるを得ないということも考えられるわけです。

また上記の理由以外にも以下のような点に注意して最適な金融機関を選ぶ必要があります。

  • 購入物件のタイプ(コープ、コンド、タウンハウス、リノベーションが必要な物件・・・・)
  • ビルディング内での銀行のエクスポージャー(貸付を行っているユニットの割合)
  • ビルディング内のユニット数(コープの場合)
  • NON-CONFORMING LOANを使用しなければいけないか否か
  • 増改築による物件の構造上の問題
  • モーゲージブローカーかレンダー直か

特にこの一年でモーゲージプロセスのルールとその運用はかなりタイトになりました。

そのため購入前に金融機関を決め打ちするのではなく、購入物件が決まってから改めて最適な金融機関探しを行うことが重要であり、私自身の仕事の中でもこの部分のサポートの割合と重要性が高くなってきているのが現状です。

ということで、今回のポストのタイトル「どの銀行で借りてもいいですか?」にもしYes/Noで答えるなら、そのこたえは「NO」ということになります。