Highest & Best(ハイエスト・アンド・ベスト)というのは、売り出されている不動産物件に複数のオファー(入札)が入ったときに行われる物件の販売方法の一つで、現在のようなセラーズマーケットでは非常によく見られます。

例えばアスキングプライスが500Kのコンドユニットが売りに出されたとします。最初のオープンハウスに50人以上の人が訪れ、その日のうちに3つオファーが入りました。

その後、週末に見られなかったという購入希望者からの問合せに答え、平日の夕方に再度オープンハウスを行い、また30人ほどのバイヤーが物件を見て、さらに5件のオファーが入ったとします。

オファーの内容はアスキングプライスと同額の500Kが3件、それ以下が3件、そして500K以上のオファーが2件入ったとします。

このような状況ではセラーのエージェントはセラーに対し「アスキングプライス以上のオファーが複数は行っているのでHighest & Bestを行いましょう」と提案し、セラーの合意のもとHighest & Bestがコールされます。

具体的には、これまでオファーを入れてくれたバイヤー、オープンハウスに来て連絡先を残したバイヤー、そしてブローカーのコミュニティに対して、ファイナルオファーを入れる締め切りをアナウンスされます。

これまでオファーを入れた人がオファーの額を変えることも、新たにオファーを入れることも出来ますが、誰がどんなオファーを入れているのかは一切開示されません。

締め切りとなったら全てのオファーの中から、ベストオファー(ハイエストオファーではないことがあるのがポイントで、これが名前の所以でもあります)が選ばれ、そのオファーがアクセプトされるというわけです。

通常このような形でオファーがアクセプトされた場合、バイヤーには契約書サインまで3~5日程度が与えられ、もしそのバイヤーがサインをしなかった場合には、次のバイヤーへとアクセプトオファーが移ることになります。

実はHighest & Bestはここ数年で広まった方法です。不動産ブームと言われた2007年前後、マーケットは今以上に売り手マーケットであり、ニューデベロップメント、リセール問わず、オープンハウスはどこもバイヤーで溢れていました。

そのとき、セラーやセラーのエージェントはバイヤーの購買欲を利用し、バイヤーのオファーが入ると「他にもう少し高いオファーが入っています。価格を上げられませんか?」と持ちかけ、その後もう片方のバイヤーに「あなたのオファーより高いオファーが入りました、このままでは負けてしまうので価格を上げられませんか?」などと持ちかける価格の釣り上げが横行しました。

当然多くのトラブルが発生したわけですが、その後NYCの不動産業界はネットの普及と共に急速に透明化が進み、現在では複数オファーが入った場合にフェアに取引が進むようこのようなサイレントオークション方式が導入されたというわけです。

このHighest & Best はフェアではありますが中々奥が深く、バイヤーとしてオファーを入れる場合には、マーケットでアクティブに活動している経験豊かなエージェントと共に臨む事が重要です。