急速に開発され注目を集めるエリアの常ではありますが、現在のベッドスタイ(Bed-Stuy)のマーケットには特に迷走感があります。

ニューヨークの不動産マーケットでは、正しい値付けがされていれば物件は30-45日で成約するといわれており、実際現在のマーケットでは成約までの平均日数は45日前後になっています。

逆に言えば、マーケットに出てから45日経っても成約の気配すらないということは、多くの場合物件価格がマーケットプライスからかけ離れていることを意味しているわけです。物件価格はセラーでもエージェントでもなく、マーケットが決めるといわれる所以です。

ここ数年異常ともいえるスピードで価格が上昇してきたベッドスタイのデータを見てみると、マーケットにリストされてから60日以で成約となった物件は現在たった18件という状況であるのに対し、売り出されている物件数は250を超えています。

そして販売中の物件を見てみると、特に高値が付けられている物件には、ノーパーミットでリノベーションを行い短期間での利ざやを狙っているようないわゆるフリッピングの物件が多く見られます。

これらの物件の購入リスクについては別の機会に譲りますが、何も知らないバイヤーが購入をして、購入後に大変なめに合った話しが後を絶ちません。

そしてリノベーションなどを全く行っていない物件の売主も、それらフリッピング物件に引きづられる形で高値付けをしている状況です。結果としてそれらの物件はいつまでも売れずにマーケットに残り、ベストな売却のタイミングや価格を逃してしまうことになり、いわゆる夏越しの物件といわれます。

これからLabor Day明けには秋の不動産商戦に入るわけですが、こういった夏越しの物件は、物件そのものに問題が無ければ(実はここが難しいところでもありますが)、価格交渉がしやすくなりますので購入したいバイヤーにとっては狙い目でもあります。

ただ実際にはバイヤーの心理にも変化が出てきており、高騰しているベッドスタイで無理に購入するのではなく、その周辺エリアや他のブルックリンエリア、またタウンハウスではなくコンドミニアムに切り替えるなどの話しも目立ってきており、そのことがさらにベッドスタイのマーケットに難しさを与えている気がします。

何れにしてもベッドスタイの迷走はしばらく続きそうな状況ですので、例えば来春のマーケットまで様子見をするのも一つの方法かもしれません。