コープは売りづらいというのは本当ですか?

06/19/2017 / 08:30
コープは売りづらいというのは本当ですか?

先日はCAPでファイナンシャルアドバイザーでもある吉田成巳さんとの合同セミナー・勉強会を開催し、30名以上の方にお集まりいただきました。ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。

さて、2週間ほど前になりますが以下のようなご質問をいただきました。

現在、マンハッタン内にてマイホーム購入の検討をしておりぜひご相談にのっていただきたくご連絡しました。 <中略> 自分たちの予算ではコンドミニアムは全く見つからず、コープの検討を考え始めていたところ、友達から「コープは売りづらいからやめた方がいい」という話を聞きました。コープとコンドの違いはわかっているつもりなのですが、将来売却する時にコープは売りづらかったり不利だったりすることがあるのでしょうか?

まず結論から書けば、コープが売りづらいということは全くありません。また売却時にコープの方がコンドより不利ということもありません。

にも関わらず、コープの方が売りづらいなどという噂が広まったり、一般にそういった印象を持たれているのは何故でしょうか?これには幾つかの理由があります。

コープが苦手な不動産エージェントは多い

驚いたことに、コープは売りづらい、あるいは買いづらいという話を不動産エージェントから聞いた・・・という話をよく聞きます。

なぜでしょうか?

コープの売買では、コンドミニアムや一軒家とは購入準備や方法も全く異なる上、数多くのプロセスを的確に、タイムリーに、そして時に多くの交渉を行いながら進めていく必要があります。

これは例えば、新築物件(不動産会社にとって最も仕事が楽です)や、コンドミニアム、また一軒家しか扱ったことがないエージェントにとっては全く未知の世界であり、エージェントの経験不足から売買に失敗するという話は実は珍しくありません。

そのためコープが不得意なエージェントや経験の浅いエージェントは、コープを避ける傾向にあります。その意味では「コープは売りづらい」ではなく、そのエージェントにとって「コープの売買が苦手」というわけです。

もちろん常に活発に売買の取引を行っている経験豊富なエージェントであれば全く問題ありません。問題があるのはコープではなく不動産エージェントの方というわけです。

コンドとは異なる準備とプロセス

前の項目でも触れましたが、コープの売買とコンドミニアムの売買には大きな違いがあります。

例えばコープビルディングとのやりとりや、モーゲージ(住宅ローン)のプロセス、また売買をする際に考えておかなければいけない注意点や、売買時の準備まで、何から何まで異なります。

また明文化されていないルールや商習慣も多く、一般の方、特にコープという物件形態に馴染みのない日本人をはじめとした外国人やNYC外の方にとっては非常に分かりづらいのが実情です。

このため自然とコープは売りづらい、あるいは買いづらいというイメージが醸成されてしまっているようです。

言ってみれば、知らない物は難しく感じる・・というわけであり、しっかりと理解すればそのようなことは全くありません。

ボードと管理会社

コンドミニアムにもボードメンバーや管理会社がいるわけですが、彼らにはあまり大きな法的権限はありません。これに対してコープのボードには絶大な権限があります。

その際たる物が、ボードは購入に対してNOという権利があるということです。つまりコープの売買は、ボードの許可(Board Approval)がないと成立しないわけです。

もし売買プロセスについてよく理解しないまま、あるいは経験不足のエージェントを雇って購入や売却を行った場合、プロセスがスムーズにいかず販売や購入に苦労する、もしくは最悪の場合失敗するということは十分にありえます。

また、売主がボードや管理会社と普段から仲が悪かったり、何かが原因でボードがヘソを曲げたりすると、ボードプロセスに不必要な時間がかかったり、ボードの許可が降りなかったりする可能性がないとも言えません。

これらのことは例えば一軒家の売買やコンドミニアムではまず起こらなことですので、「コープボードは面倒」=>「コープは売りづらい」というイメージになっているのだと思います。

失敗経験談

このような理由により、コープの売買には経験と知識が必要であることは事実です。そのため十分な知識や経験がないまま売買を行った場合には、失敗する可能性も出てきます。

そしてもちろん「何も問題がなく売れた」という話より、「売ろうとしたけど大変な目にあった」という話の方が噂になりやすいわけですから、一部の失敗談がコープが売りづらいという漠然としたイメージ作り出しているのだと思います。

ということで、コープはしっかりとした経験と知識があれば全く売りづらいということはありません。

コンドミニアムと比べ価格がやすいことは、マイホームとして購入をする場合には十分に検討に値する魅力があります。

ニューヨークで最も多く売買されているのは圧倒的にコープですので、一部の失敗談に惑わされないようにご注意ください。

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Author Photoニューヨーク不動産のスペシャリストとして大手不動産会社コーコラン(The Corcoran Group)に勤務する傍ら、ブルックリンでの日本語子育て支援活動にも奔走する松本哲夫の個人ブログ。About me

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