今年もニューヨークマラソンが終わり、サンクスギビングの準備やブラックフライデーのウィッシュリストが話題に出るようになってきました。

さて、今年はモーゲージの金利が上がる上がると言われ続けてきたわけですが、蓋を開けてみれば結局相変わらずの低金利が続いています。現在のニューヨークメトロエリアのモーゲージレートを調べてみたところ、以下のような数字でした。

30-year fixed: 4.08%
15-year fixed: 3.29%
5-year ARM: 3.70%
30-year jumbo: 4.03%

実際のモーゲージプロセスは消費者保護の面からレギュレーションが変わったこともあり、以前より時間がかかっている感がありますが、レンダー各社はモーゲージのセールスをかなり強化しており、最近多くのレンダーやモーゲージブローカーから、モーゲージ(住宅ローン)新商品の売り込み攻勢が続いています。

例えば先日会った何社かのモーゲージバンクからは、今年の初めにはなかったような以下のようなローンの紹介を受けました。

  • Stated Income モーゲージ(年収を自己申告で伝え証拠書類の提出が求められないローン)
  • PMI (Private Mortgage Insurance)が必要ない頭金10%のモーゲージ
  • DITが49%まで利用できるモーゲージ
  • 20%の頭金で1.5Mまで借りられるインタレストオンリーモーゲージ
  • Bridge Loan/Hard Money Lending
  • アセットベースモーゲージ(年収に関係なく資産を基準に貸付を行うタイプの住宅ローン)
  • 15%の頭金で3Mまで借りられるマルチファミリータウンハウスのためのモーゲージ
  • クレジットスコアが悪い(660以下)場合でも使えるモーゲージ

なんともサブプライムローンクライシス前夜を思わせるような商品ばかりです。

もちろんこれらのローン商品は、商品の特性を十分に理解して目的に合わせて使用した場合、それを必要としているバイヤーにとっては非常に有用な商品といえます。

例えば先日ブルックリンで物件を購入されたクライアントの方は、インタレストオンリーのモーゲージを使用し、通常のモーゲージを組むよりも明らかに支出を抑えて目的を達成することが可能となりましたし、別のクライアントの方は、流動資産があるにもかかわらず年収が十分な額なかったため、通常のローンではなくアセットベースのモーゲージを使い、年収ベースでは借り入れできない額を借り入れ、自身の資産を切り崩すことなく物件の購入ができました。

ただこれらのクライアントの方は共にこれまで何度も不動産売買を行い、しっかりとした商品知識があった上、自分自身の資産管理を行うファイナンシャルプランナーと相談しながら慎重に進めており、特殊な住宅ローンを使用することによるリスクを十分把握した上での判断でした。

その意味ではそこまでの商品知識やアドバイザーがいない一般のバイヤーの方が、例えばモーゲージブローカーやレンダーに勧められるがままにこれらの商品を使用するのは非常に危険です。またNYCではあまり多くはないものの、中にはモーゲージブローカーと組んで彼らのモーゲージ商品を売り込む不動産エージェントもいますので注意が必要です。