NYC、特にブルックリンとマンハッタンというエリアにおいて購入できるマイホームの種類は、1. コンドミニアム、2. コーポラティブ・アパートメント、3. タウンハウスの3つに大別されます。以下のそれぞれの特徴を挙げてみたいと思います。

1. コンドミニアム(condominium)

英語ではコンドと呼ぶのが一般的で、日本で言うところの分譲マンションに当たります。ただし一言でコンドといってもそのビルのサイズや種類は様々です。

新築物件やそれに近い築浅の物件、戦前の建物をコンバートした物件、100世帯以上が入る大型ビルの物件、2世帯3世帯の小さなビルや、後述するタウンハウスの各階をコンドとして分譲している物件などその種類も特徴も様々です。

購入や転売が最もしやすいため、初めてのマイホームとしては最も人気があります。

また、コンドは土地やタウンハウスと同じく法的な意味での不動産ですので、その部屋(ユニット)の所有権に加え、ユニットサイズに応じたそのそのビルが建つ土地の所有権を持つことができます。

購入しやすい不動産ではありますが、その種類と特性、また自分自身のライフスタイルや資産形成との相性をよく考え選択する必要があります。

2. コーポラティブ・アパートメント(Corporative Apartment)

一般的にコープ(Co-op)と呼ばれます。前述のコンドとよくにた見た目、つまり日本の分譲マンションに近い物件なのですが、実はコープとコンドは全く異なるので注意が必要です。

例えば50世帯のビルがあると想像してください。そのビルを所有する会社があり、あなたはその会社の株式を購入することで、そのビル内の部屋に住む権利を得ることが出来る・・・これがコープです。

つまりあなたはその会社の株主になることで、その部屋に住む権利が出来るだけであり、あなたが購入したものは、そのコープの株式(シェア: share)であり、不動産ではありません。

近年若者層を中心にコープを敬遠する傾向がありますが、コープが悪いというわけではありません。コープを購入する目的がはっきりとしている場合には検討してみる価値はあります。

コープについての詳細は「コンドとコープの違い」をご参照ください。

3. タウンハウス(townhouse)

色々な定義の仕方がありますが、四角くて細い直方体の戸建て住宅であり、ニューヨークでいった場合には、ブラウンストーンに代表されるような1800年代後半から1900年代前半に建てられた古いレンガ造りの建造物がよく知られています。

これらは当時都心に暮らす富裕層のための一軒家としてつくられました。その後これらのビルを2世帯や3世帯住宅などとして再利用し始め、それが現在にまで至るわけです。またそのような古い建物意外にも、近年同様の構造で建てられたレンガや木造のタウンハウスが存在します。

タウンハウスの中でもブラウンストーンやライムストーンに代表される戦前のアンティークビルディングはニューヨークでは圧倒的名人気があり、タウンハウスを手に入れ、ゆっくり時間をかけながら理想的な空間へと修繕して暮らすというのは多くの人の夢であり憧れでもあります。