ニューヨークのように非常にユニークで特殊な不動産マーケットを形成している場所で家賃(Rent: レント)の相場を考えるのは難しいことですが、以下はボクの勤務するCorcoran(コーコラン)のグループ企業であり、ニューヨーク最大の賃貸不動産会社、Citi Habitats による地域別、サイズ別の平均レントの状況です(この数字は毎日変わるんですが、このHPでは月に1回程度更新しています)。
マンハッタンの各エリアと、一番右にはブルックリンの平均を見ることができます。
ただし、上記はあくまで平均ですので、実際にアパート探しをし始めるとかなり上記のレントの相場とは異なることに気が付くと思います。実際のレントは以下のような要素により大きく変わるからです。
- エリアによる違い
- ブルックリンと一口でいってもブルックリンハイツとブッシュウィックでは全くレントは異なりますし、マンハッタン内でもソーホーとハーレムでは状況が異なります。道一本隔ててレントが全く違うという場合もあります。
- 新築物件か否かによる違い
- 一般的に新築物件(ニューデベロップメントと呼びます)はレントが高い傾向にあります。
- オーナーが個人か企業かによる違い
- 企業オーナーのアパートは景気の動向に敏感に反応しレントを細かく変更する傾向にあります。これに対し個人オーナーのアパートはテナント探しを急いでいない場合もあり、景気の動向に対する反応があまり顕著ではありません。
- リフォームされているかどうかによる違い
- キッチンの設備やバスルーム、床や照明など、完全にリフォームされている場合(Renovated: リノベイテッドと呼びます)には同じエリアの同様のアパートに比べレントが高い傾向にあります。
- ビルのアメニティや管理による違い
- ジムやプール、子供のためのプレイルームやオーディオルームが付いているなど、ビル自体が提供するアメニティの質が高ければ高いほどレントは高い傾向にあります。また24時間のドアマンや管理人の常駐などもレントが高くなる要因の一つです。
- 階による違い
- 一般的に同じビル内であれば、上層階のほうが下層階よりレントは高い傾向にあります。ただし1階で庭付きのアパートの場合には、同じサイズの上層階よりもレントが高いのが一般的です。
- シーズンによる違い
- レンタルシーズンと呼ばれる春と秋にはレントは上がる傾向にありますし、逆に冬や夏は下がる傾向にあります。