ミレニアル世代の持ち家率が上昇。
イースター明けの今週は、市内の公立学校が春休みということもあり、普段より静かな雰囲気のニューヨークですが、街路樹も芽吹きはじめ、桜の花も咲きはじめており、春が来たことを実感します。
先週のニューヨークタイムスに興味深い記事がありました。Millennial Homeowners Finally Outnumber Millennial Renters というタイトルの通り、ミレニアル世代(1981年から1996年までに生まれた世代、現在27歳から41歳)の持ち家率がとうとう賃貸率を超えたという記事です。
ミレニアル世代の動向は、アメリカの経済やマーケットを語る際には欠かせないキーワードなわけですがその理由は、ミレニアル世代が①高学歴である事、②親から大きな遺産を相続する世代である事、そして何より、③現在のアメリカ人口の50%以上を占めていることが挙げられます。
記事によると、ミレニアル世代の持ち家率は、他の世代とくらべてまだ少ないものの、伸び率という意味ではその前の世代であるジェネレーションX(1965年から1980年生まれ)とくらべて過去5年間で3倍以上とのことです。
エリア別の持ち家率では、物件価格の低いエリアは持ち家率が高く、価格の高いエリアでは持ち家率が低くなっているため(全世代を通して同じ傾向だと思いますが)、ニューヨークにおけるミレニアル世代の持ち家率は34%と賃貸を上回るには至っていませんが、今後ニューヨークの不動産マーケットにもミレニアル世代が流入しマーケットに大きな影響を与えることが予想されます。
ちなみにニューヨークの持ち家率は50%台前半と全米で最も低い数字ですが、エリア別ごとに大きな差があり、マンハッタンでは24%、ブルックリンでは30%と非常に低く、逆にスタッテンアイランドでは69%と非常に高い数字となっています。