2024.1.2

日本から米国都市部への不動産投資熱が上昇中。

元旦に日本が大きな地震に見舞われたことはとても衝撃的な出来事でした。地震で犠牲になられた方々に心から哀悼の意を表します。被災された多くの方々が現在も厳しい状況に直面されていることを考えると非常に心が痛みますが、このブログを読まれている皆様やご家族が安全でありますように心から願っております。

さて今年は元旦が月曜日出会ったことにより、ニューヨークは本日1月2日から本格的にビジネスがスタートします。年末年始にはあちこちのメディアに経済評論家やメディアの2023年米国マーケットに対する予想がことごとく外れたことについての記事が掲載されていましたが、新しい年となる2024年は、大統領選の年となり去年よりさらに先が読みづらい状況になることは間違いないと感じています。

そんな中、日本の話が掲載されることが少ないウォールストリートジャーナル(WSJ)に Japanese Investors Return to Overseas Real Estate という記事が掲載されていましたのでご紹介したいと思います。以下が記事内容の簡単なまとめです(WSJは会員以外読めないため)。

日本の投資家が米国の不動産市場に戻ってきている。しかし、この新たな動きは、以前のように米国の有名不動産をトロフィーとして取得したいという欲求によるものではない。現在彼らが焦点を当てているのは、米国不動産マーケットの低迷を利用して良い取引を確保することである。 2023年、日本の米国商業用不動産への投資は37億ドルに達し、2016年以来最高となった。この傾向は加熱するマーケットではなく、冷え込んでいるマーケットでの機会を模索する投資アプローチと言える。

注目すべき投資の 1 つは、東京に本拠を置く不動産会社、森トラストによるもので、マンハッタンのパーク アベニュー 245 番地にあるオフィスビルに改築コストと合わせて約 7 億ドルを投資した。リモートワークの増加により、米国のオフィス不動産は課題に直面しているが、森トラストは高品質な不動産に可能性を見ており、今後も傑出した建物への投資を計画している。また KDDIや三菱地所などの他の日本企業も、トロントやシドニーの不動産に多額の投資を行っている。

これらの動きは海外不動産が日本国内に比べて利回りが高く、国内の低金利を利用し資金調達できる事から日本の機関投資家にとって魅力にうつっている。日本最大の保険会社である日本生命は 1990年代に海外不動産を売却したが、2018年に不動産ファンドを通じて市場に再参入した。同社は今後数年間で投資を大幅に増やす計画を立てている。

しかし、現在の米国の不動産投資環境にはリスクがないわけではない。特にニューヨークやサンフランシスコなどの大都市における高い空室率と、リモートワークの影響が課題となっています。こうしたリスクを軽減するために、日本の投資家はさまざまな不動産カテゴリーにポートフォリオを分散させている。たとえば、日本の年金積立金管理運用独立行政法人は、ブラックストーンとブルックフィールドが運営する不動産ファンドに多額の資金を投入することで、投資内容をさまざまな国に広げている。

ニューヨークの不動産マーケットでは、外国の投資家と米国内の投資家が全く異なる動きをするというのは良くある事ですが、日本からの不動産投資が中長期的に凶と出るか吉と出るかは非常に興味深いところであり、円ドル為替の状況や、都市部のオフィスビル価格が今後も下がる可能性が高いこと、また、COVID以降、米国での働くことや生活に対する意識が激変していることなどに注視しながら見ていきたいと思います。