マルチファミリーハウスって何ですか?
朝晩の冷え込みが急に厳しくなり一気に秋となった感がありますが、これから徐々にホリデームードを高めながら駆け足で年末に向かうニューヨークです。
さて、最近多くの方からタウンハウス購入に関するお問い合わせをいただきます。その中でもよくある質問はマルチファミリーハウスに関するものです。
マルチファミリーハウスとは2世帯以上の住宅のことを指しますが、2世帯以上であれば10世帯入っていても100世帯入っていてもマルチファミリーハウスかといえばそうではありません。
マルチファミリーハウスといった場合、一般的には法的に複数世帯の居住が認められている住居用不動産(Residential property)をさします。
住居用不動産(Residential property)というのは4世帯までのビルのことですから、必然的にマルチファミリーハウスとは4世帯以下の入居が認められているタイプのビルつまり、1-Family, 2-Family, 3-Family, 4-Family building の4種類ということになります。
5世帯以上の居住が可能なビルは商業ビル(Commercial Property)とよばれ、適用される法律やルール、購入時のローンなどが全くことなり、一般的には住宅用ビルと比べあらゆる面で厳しくなりますので注意が必要です。また居住用の部分が4世帯以下であっても、例えば1階部分にオフィスや店舗などに使用が制限されたスペースを持つビルディングはMixed Useと呼ばれ、これも様々な面で住宅用ビルとは異なりますので注意が必要です。
例えば2世帯入居可能なタウンハウスには、2-Family townhouse と書かれていることが多いのですが、たまにUnit: 2 (ユニット数 2)と書かれていることもあり、これも同じ意味となります。
ちなみにコンドミニアムの一つのユニットは、法的に1世帯のみが住むことが許されているため、One familyの物件と呼ぶことができます。またタウンハウスでも1世帯のみしか住めない物件の場合には、One Family もしくは Single Family と呼ばれます。
さて、マルチファミリーハウスを購入することの魅力はいくつかありますが、まずなんといっても自宅として使用するユニット以外にテナントを入れることでレント収入が得られるということが挙げられます。
これによりモーゲージの支払いを軽減、あるいは場合によってはそのほとんどをテナントからの家賃収入でまかなうことができるというわけです。またコンドミニアムと比べ床面積あたりの税率が圧倒的に低いということも金銭面での魅力といえます。
それではマルチファミリーハウスのオーナーが皆レント収入を目的にテナントを入れているのかといえば実はそうではありません。
例えば2ファミリーハウスをシングルファミリーとして使い、1世帯だけで住むというのは非常に多い居住方法ですし、また家族や親戚と一緒に暮らしている方や、友人家族と共に購入して暮らしているようなケースもあり、その広さを生かしたフレキシビリティーはマルチファミリーハウスならではです。
また庭がついているというのも大きな魅力であり、ポピュラーな購入動機のひとつです。バックヤード(建物の裏側にある庭。道路側からは見えない)が一般適すが、中にはフロントヤードがついているものや、フロントヤードとバックヤードの両方がついている物件もあります。
マルチファミリーハウスの購入にはコンドミニアムやコープの購入とは全く異なり、様々な知識と経験が必要となるうえ、テナントを入れる場合には「大家さん」としてのノウハウや向き不向きを考慮しなければなりませんが、苦労が多い分楽しみも多いのがタウンハウスの魅力といえます。ご質問やご相談はいつでもお気軽にご連絡ください。