限られた土地を増やす方法・・・そんなマジックが不動産の世界にはいくつか存在します。その代表はリゾーニング。例えばこれまで低層住宅しか作れなかったエリアがリゾーニングにより中層ビルディングの建設が可能になる、つまりそのエリアの住居床面積が増えるというわけで、埋め立て開発のように土地を物理的に増やすわけではありませんが不動産マーケットに対して大きなインパクトを与えます。

もっとも境界線の変更などという起きて破りな方法もあります。昨日までBed-Stuy と思っていたブロックが今日からClinton Hill・・・これはエリア内の居住床面積が増えたわけではなく、エリアが大きくなった・・・ということですが。

そしてこの4月18日付のBrooklyn Eagle の記事 Cleanup Begins On Contaminated Williamsburg Site に紹介されている手法も、鳴り物入りで登場し新たなマジックとして期待されている方法の一つで、PlaNYC New York City Brownfield Cleanup Program と呼ばれるものです。

Brownfield Landとは、以前に工場などとして使われていた土地が何らかの理由でそのまま放置され何にも使われていないような土地のことを指します。

ニューヨークにはこのような土地が意外にも多く存在するわけですが、なぜ直ぐに再開発されないのかといえば・・・多くの場合このような土地は工業使用されていたため汚染されていたり、撤去が必要な工業用タンクやら何やらが地中に埋まっていたりするからです。

土地の値段が安いからといって、このような土地を開発目的で安易に購入すると、その後の汚染除去作業や市当局からの許認可、また万一何かあった場合の保険など、その費用は開発による利益を圧縮どころか帳消しにするおそれもあります。

そこで考え出されたのが、Brownfield Cleanup Project と呼ばれる、ブルームバーグ市長自信のプロジェクトであり、その名のとおりBrownfield のクリーンアップに対し市が援助を行うというもの。

これにより再開発を行うデベロッパーは土壌汚染除去に対する費用を抑えられる上、このプログラムを通してクリーンアップが完了したあかつきには、市からNYC Green Property certificationというお墨付きがもらえるという仕組みです。

ちなみにこの記事中にあるウィリアムズバーグの土地には6階建ての商業施設付き住宅が建設される予定であり、これにより100名の雇用創出効果もあるうえ、もちろんこの土地からの市の税収も大幅にアップするという仕掛けです。

ちょっと気になるのはクリーンアップ後にもらえるCertificate のネーミング。

Green Property Certification って言ってますが、ようは土壌汚染のない普通の土地にもどっただけで、その開発自体がどれほどグリーンかとは全く無関係です。できればLEED (Leadership in Energy and Environmental Design) Platinum とかのビルを建てて欲しいものですね。