レンターズ&ホームオーナーズインシュアランス。
ハリケーンが刻一刻とNYCに迫ってきています。
今日(土曜日)の昼からはシティ内全てのマストランジット(公共交通機関)が停止し、マンハッタンのバッテリーパーク周辺なども含め、洪水の恐れが高い場所に住む住民には強制避難勧告がでています。
今回のハリケーンに関する避難地域に関しては以下のHPからご自身の住所が避難地域に入っているかどうかが確認できますのでご利用ください。
Hurricane Evacuation Zone Finder
スーパーマーケットには水や保存食などを買いだめする人で長蛇の列ができ、水際に住む人やセカンドハウスを持つ人は窓をベニヤでカバーし備えています。ハリケーンがNYC周辺を通過するのは日曜ですが、その影響で月曜日の通勤に大きな影響が出ることが予想されています。

写真:NYC Office of Emergency Management
このような大きな自然災害に対して準備できることというのはあまり多くはありませんが、財産を守るというという意味でインシュアランスについて考えた方も多いのではないでしょうか。
賃貸で住まわれている方はレンターズ・インシュアランス(Renters Insurance) 、マイホームをもたれている方はホームオーナーズ・インシュアランス(Homeowner’s Insurance)、また大家さんである場合にはランドロード・インシュアランスの利用が一般的です。
レンターズ・インシュアランスは賃貸契約で住んでいる人、つまりテナントが自分自身の家財を守る保険です。例えば古くてメンテナンスが行き届いていないことも多いニューヨークの賃貸アパートでは、水道管が破裂して天井から雨のように水が漏れてきたり、レンガの壁から雨水が染み出てきたり・・・中にはボイラーが爆発した・・・などということもあります。
このようなときに大家さんはビル自体の修繕はしますが、テナントさんの家財に関しては保障しないことが一般的です(もちろん事故の責任が大家にあった場合にスモールクレームコートなどに持ち込み戦うことは可能です)。
そのため例えば高価なコンピュータや美術品などをこのような状況から守るためには、テナントが自身のコストで、レンターズ・インシュアランスに加入する必要があります。かけ方にもよりますが、火災や水害、空き巣などの被害に対しても有効です。
これに対して自身がホームオーナーの場合にかけるのがホームオーナーズ・インシュアランスです。ホームオーナーズインシュアランスは火災をはじめとしたあらゆる事故から財産としての「家そのもの」を守ることを目的にかけられますが、レンターズ・インシュアランス同様家財を含めることも可能です。
また通常コンドやコープなどの場合には、ビルそのものにはマネジメント会社を通しビルディングインシュアランスがかけられていますので、部屋の中の問題はオーナーズ・インシュアランス、外の問題はビルディング・インシュアランスというかたちになります。
さて、今回のハリケーンに関しては、マスコミが洪水による損害を大きく取り上げていますが、洪水に対しどの程度補償されるかは保険により異なる上、かけ方によっては除外されている可能性もあります。
ボク自身マイホーム購入のお手伝いをさせていただく際には、ホームオナーズ・インシュアランスのための保険ブローカーのご紹介などもお手伝いしていますが、最終的にどのような保険を購入されるのかは、オーナーの方の判断。
被害が何もないことを第一に願いながらも、イザという時のためにご自身の保険が何をカバーし何をカバーしないのか、これを機会に見直してみるのがよいのではないでしょうか。